音楽を聴くことは教えられない|丸の内アートピアノを弾いて聴いて思ったこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

これ、おもちゃのピアノじゃありません。

丸の内アートピアノにお目見えしたデコピアノ。

GW恒例になったラ・フォル・ジュルネに合わせ、丸の内のあちこちにデコレーションされたピアノが置かれ、街中にピアノの音があふれていました。

そこで発見したのです。

音楽を聴くってみんなが出来ることじゃない!

アートピアノたちの紹介とともに綴っておきます。


この記事を書いた人
Ina / 伊奈葉子

ピアノと音楽、自然とお茶時間をこよなく愛するInaこと伊奈葉子です。慶應義塾大学文学部卒業。詳しいプロフィールはこちら♪


音楽を聴いている子と聞いていない子

このアートピアノたち、SNSなどでピアノ弾きの間ではかなり話題になりました。

デコピアノ演奏写真とか、演奏動画もアップされて、見たら弾きたくなります。

SNS拡散の威力を感じましたね~。

人気のピアノは、いつも誰かが弾いているという状態で、撮影も大変。入れ替わりの合間にさっとiPhone構えてパシャっとシャッター切るみたいな感じでした。

新東京ビル1Fのピアノはby渡辺元佳さん。

多くの人が行き交うビルの中でピアノが流れている・・・その音に足を止める人とそうでない人がいます。

当たり前ですよね。

本当は聴きたいんだけど、急いでいるから立ち止まって聴いていられないという人もいたでしょう。

面白かったのは、子供たちの様子でした。

親が子供に聴かせようとするシーンを沢山見かけたのですが・・・

全然興味を示さない子は、全くダメなんですよね。

どんなに親が「ほら、凄いでしょ」とか「きれいだね~」とか言っても、

「はぁ???・・・」という様子。

その子にとってピアノ演奏は、館内アナウンスや車の騒音なんかと同じなんだろうな~と思わざるを得ませんでした。

その一方で、ベビーカーから身を乗り出して聴き入っている子もいます。

ちなみに、「見ている」のと「聴いている」のとでは、目の表情が違うのでわかります。

それに”演奏姿”を見ている子は、すぐに飽きてきょろきょろし始めますが、聴いている子はじ~っと身じろぎせずに聴いています。

親はいい加減飽きてどこか行きたいのに、子供がじ~っと聴いている、しかも下手にベビーカーを動かしたら「ぎゃー!!!」と泣き叫ぶのではないかという入り込みよう。しぶしぶ親が付き合ってその場にいる(親はもう聴いていない)というシーンにも遭遇しました。

それを見て、思ったのです。

音楽を聴くことは教えられない。

こんなピアノ見て弾かずにいられるでしょうか。ショパン バラード第3番演奏中。。。

聴くとか見るとかいうことは教えられない

クラシック音楽が好きなのは資質、持っている資質は使おうをいう記事を書きましたが・・・

クラシック音楽が好きなのは資質、持っている資質は使おう
クラシック音楽の愛好者って日本では約1%なんですって! とってもマイナーなんですよね。 実は、世界的に見てもクラシック音楽市場は縮小...

「聴く」って資質で、教えられないな~とつくづく思いました。

それは、私が「見る」のが苦手だからです。

「見る」のが苦手なので”二次元”が苦手です。

漫画より絵がない文章の方がずっとわかりやすいと思っています。

動画も苦手です。映像見て声を聴いているよりも文章で簡潔に書いて欲しいと思う人です。

美術館に行きますけれど、行きたいというより西洋文化史的に「観ておかなければ・・・」という気持ちが半分くらいあります。実際、絵は音楽ほどには感動しないし、よくわかりません。それは、よく見えていないからだと思うのです。(ついでに言うと、見るのが苦手なので、誤字脱字チェックは出来ません。ごめんなさい。。。)

そんなこんなの私自身の「見る」が苦手な自覚から、音楽に興味がないというのがどういうことなのか、何となくわかります。

ない袖は振れない・・・

見るのが苦手とか聴くのが苦手というのは、生まれ持った資質が大きく関係しています。

だから、クラシック音楽をすべての人が好きになるとか、みんながコンサートに行くなどということは全く必要ないし、望むことでもないし、ありえないですよね。

丸の内オアゾ1Fはby篠崎恵美さん。

この花たち、ワイヤーがピアノに突き刺さっていて、ピアノ弾きとしては微妙でした。

音楽が好きになるように生まれてきた

だからこそ、音楽が好きならそれは大切に育てるべきGift(資質)だと思うのです。

ベビーカーから身を乗り出してピアノを聴いていた子供を見て思いました。

その子は「私はピアノが好き!」と自覚して聴いているわけではなく、ピアノの音に反応して惹きつけられているだけだと。

その子がもう少し大きくなってピアノを弾くようになったら、ピアノを好きと言うかもしれません(そう願っていますが)。けれど、それはピアノが好きだから弾くようになったというよりも、それ以前にピアノに向かうべく”何か”が働いていてその結果、ピアノを好きと言う状態になったということだと思うのです。

私は、小さい頃から音楽が好きで「私は音楽が好き」だと思っていたのですが、そうではなく「音楽を好きになるような”何か”」を持っていて、惹きつけられるままに沢山の音楽と接し、ピアノを弾き、吹奏楽部でアルトサックスを吹いたり、オーケストラでヴァイオリンを弾いたりして、音楽を好きと感じるようになった、そういうことじゃないかと気づいたのです。

ということは、惹かれる方に素直に進むというのは自分の人生を生きる上で、決定的に大事なことです。

丸の内ブリックスクエアB1はby白根ゆたんぽさん。なぜに電子ピアノ?

短絡的に考えず、導かれる方へ進む

とは言え、”好き”に従えばいいかどうかは、かなり難しい問題だと思っています。

というのも、”好き”とただの”快楽”を一緒にしている人が少なからずいるからです。

三菱ビル1Fはby 『AtelieR odeco』。

ですが、公私で色んな方にお会いして思うのは、

その先に何があってどうなるかわからなくても、
何となく道がありそうな方へ一歩ずつ進んでみる

ということです。

快楽に従っていて上手くいくはずがないと私は思うのですが、その結果を引き受けるのは本人です。そちらに従いたいなら行けばよいでしょう。

周囲に反対されても、意思を貫いて成功する人もいるし、

その道では挫折してもその後幸せを掴む人もいます。

猫ふんじゃった♪が聴こえてきそう。

・・・クラシックが好きという人、少なくありません。

楽器をやってみたいという人も少なくありません。

だったら、まず始めることです。

私に、あれやりたい、これやりたい、こうしたい、ああしたいと言っていても、何も始まらないのですよ。

まとめ

緑の風薫る丸の内仲通りへ飛び出したピアノ。

音楽を聴くというのは教えられません。

音楽を聴くとか、絵を観るとか、そういうことは資質が決定的に大きく関係しています。

惹かれるものがあるなら、きっとその先に何かがあるのでしょう。

それは、必ずしも物質的な豊かさと直接結びついているわけではないかもしれませんが、それでも、やはり導かれる方へ行ったらいいと思います。

クラシック音楽に惹かれるなら、どんどん聴きましょう。

勇気ある人に世界は優しいです。。。

ラ・フォル・ジュルネ期間中(5/3~5)一般演奏不可だったこのピアノ、ど~しても弾きたくて5/12(土)に行ってきました。

こんな小さなことでも想いを叶えるのは大切だと思っています。

小さなことを上手くできないのに、大きなことが上手くできるはずがありません。

小さな自分の望みを叶えられないのに、大きな望みを叶えられるはずがありません。

1人で行ったので写真は聴いていた人に撮ってもらいました。見ず知らずの人に頼むのは勇気が要ります、でも二度と弾けないピアノだもの。

写真撮ってもらえばよかった・・・と後悔するくらいなら

「すみません、シャッター切っていただけますか」

とお願いするくらい何でもありません。。。

ちなみに・・・

「写真撮ってください」ではなく、「シャッター切ってください」なのは意味があります。

「写真撮ってください」というと、「いい写真」を撮らなければいけないというプレッシャーを相手に与えますが、「シャッター切ってください」なら、「はいはい、シャッター切ればいいのね」とハードルは下がるのではないかと思っています。

実際、「はいはい・・・」と二つ返事で快諾してくださいました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Follow me!

この記事を書いた人

この記事を書いた人
Ina / 伊奈葉子
ピアノと音楽、自然とアートとお茶時間をこよなく愛するInaこと伊奈葉子です。慶應義塾大学文学部卒業。詳しいプロフィールはこちら