2月の音楽カレンダー(1)クライスラー、メンデルスゾーン、ユジャ・ワンetc

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Inaの音楽カレンダーでは音楽家たちと作品を、誕生日・命日などに合わせて、ピアノ・弦楽器・管弦楽・・・の優先順位で紹介しています。

あなたの誕生日にゆかりの音楽家は誰でしょう?
記念日にゆかりの音楽家は?

嬉しい時に聴く音楽は喜びをさらに大きくしてくれて、
凹んだ時に聴く音楽は慰めをもたらしてくれます。

音楽のある毎日で心穏やかに、そして豊かにお過ごしください。

Inaの音楽カレンダーは、Inaのほぼ日クラシックTwitterでも毎日ご紹介しています。

Inaの音楽カレンダー2月


この記事を書いた人
Ina / 伊奈葉子

ピアノと音楽、自然とお茶時間をこよなく愛するInaこと伊奈葉子です。慶應義塾大学文学部卒業。詳しいプロフィールはこちら♪


2/1はヴェラチーニの誕生日

2月1日はフランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ(Francesco Maria Veracini)の誕生日。

イタリア後期バロックのヴァイオリニスト・作曲家であるヴェラチーニは、1690年フィレンツェで生まれました。

「悪魔のトリル」で知られるタルティーニがヴェラチーニの演奏を聴いてあまりの素晴らしさに自己嫌悪に陥り、自宅に閉じこもって練習に励んだという伝説があります。

6つの「序曲」より第1番、明るく華やかなイタリアバロックの空気を味わってください。

2/2はクライスラー、ハイフェッツ、レーゼルの誕生日

2/2は2人のヴァイオリニスト・クライスラーとハイフェッツ、そしてピアニスト・レーゼルの誕生日です。

2/2はフリッツ・クライスラーの誕生日

2月2日は、ウィーン生まれのヴァイオリニストで作曲家フリッツ・クライスラーの誕生日。

クライスラーと言えば「愛の喜び」。親しみやすいメロディーと屈託のない曲想で有名な曲ですが、実は非常に難しく、相当弾ける人でもあまり弾きたがりません。

ただ弾くだけでも大変ですが、クライスラー自身の演奏を聴くと多くの演奏は「う~ん・・・」

クライスラーは本当に凄かったのですね。。。

2/2はヤッシャ・ハイフェッツの誕生日

2/2はヴァイオリニスト ヤッシャ・ハイフェッツの誕生日。

ユダヤ系ロシア人として現リトアニアに生まれたハイフェッツは13歳の時に、同じく2/2生まれのクライスラーの前で演奏して絶賛されたとの事。

またハイフェッツの神がかり的な演奏のために劣等感にさいなまれたヴァイオリニストたちの間で「ハイフェッツ病」が蔓延したとか。

「ヴァイオリニストの王」と呼ばれるわけです。

チャイコンことチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲第1楽章を。。。

これを聴いたらヴァイオリニストたちは確かに頭抱えるでしょうね~。。。

2/2はペーター・レーゼルの誕生日

2/2はドイツのピアニスト ペーター・レーゼルの誕生日。

第二次世界大戦終結前夜の1945年ドレスデンに生まれ、ドレスデン音楽院で学んだ後、モスクワ音楽院に留学してドミトリー・バシキーロフとレフ・オボーリンに師事。

1966年のチャイコフスキー国際コンクールに出場し6位に入賞。冷戦期の「東側」のピアニストであったことから世界的に知られるようになるのに時間がかかりましたが、ソ連崩壊後は毎年のように来日し、紀尾井ホールでは2007年からシリーズが進行しています。

個人的にとてもとても敬愛しているピアニストの一人で、数年前に聴いたベートーヴェンのピアノソナタ30、31、32番によるリサイタルでは最後に、神が降臨したか、神でなくても少なくともレーゼルは(神の僕としての)神父か・・・という奇跡のような体験をしました。

レーゼルの何が凄いって、当たり前のふつーをこれ以上ないくらいにふつーに淡々とやっているところです。奇を衒った派手な演奏がもてはやされる中で、まあ、確かに楽しくていいんですけれど、しかし、作品の意図はどこへ行ってしまったんだ?というような演奏はやはり飽きます。

レーゼルは、丁寧にお出汁をとって作ったお味噌汁と炊き立てのご飯と旬の食材をふんだんに使った当たり前の食事が何よりのご馳走なんだよというような、そんなしみじみと嬉しい演奏を聴かせてくれます。毎日聴きたい演奏です。

映像付きでベートーヴェン『皇帝』ことピアノ協奏曲第5番1楽章を。。。

2/3はメンデルスゾーンの誕生日

2/3はドイツ生まれの作曲家フェリックス・メンデルスゾーンの誕生日。

裕福なユダヤ人銀行家の家庭に生まれ、恵まれた境遇と思われていますが、実際にはユダヤ人として言われなき迫害を受けたり、また自身の極めて繊細な神経のために悩むことの多い一生でした。

メンデルスゾーンは、自身の作品を遺しただけでなく、J.S.バッハの作品を復活させたことで知られる人でもあります。

数ある名曲の中でもInaイチ押しは弦楽八重奏曲。

メンデルスゾーン18歳の時に書かれたこの作品、それはそれは目が覚めるようにフレッシュな音楽です。

最も素晴らしいのはスメタナ弦楽四重奏団&パノハ弦楽四重奏団なのですが、Youtubeではパノハに変えてヤナーチェク弦楽四重奏団で。。。

2/4はヨハン・ルートヴィッヒ・バッハの誕生日

2月4日は、ドイツ・バロックの作曲家・ヴァイオリニスト ヨハン・ルートヴィヒ・バッハ(Johann Ludwig Bach)の誕生日。

あのJ.S.バッハの縁戚にあたり、高い評価を受けていたJ.L.バッハは1677年ドイツ・タールに生まれました。

マイニンゲン宮廷楽団を宮廷楽長として統括した彼は、膨大な作品を上演の機会にも恵まれましたが、現代ではほとんど残っていません。

最も有名なのは、序曲(管弦楽組曲)ト長調です。

ドイツバロックの壮大さはお腹に響きます。

2/5は田中希代子さんの誕生日

2月5日はピアニスト田中希代子さんの誕生日。

日本人で初めてジュネーブ国際音楽コンクールとロン・ティボー国際コンクールとショパン国際ピアノコンクールの3つで入賞し、東洋の奇跡と呼ばれました。

膨大なレパートリーを有し、年間120回を超す演奏会を開催していた30代半ばに膠原病を発症し、38歳で引退、その後は後進の指導に専念、国立音楽大学と桐朋学園大学で教鞭をとっていましたが、1996年64歳でその生涯を閉じました。

32歳の時の演奏が見つかりましたが、本当に素晴らしいです。

ショパンをここまでインテンポで演奏してしかもカンタービレで、情熱的で優雅で・・・とにかく聴いてみてください。

3曲目の舟歌には驚かされます。。。

2/6はクラウディオ・アラウの誕生日

2/6は南米チリ出身のピアニスト クラウディオ・アラウの誕生日。

5歳でリサイタルデビューし、チリ政府の援助によってベルリンに留学、11歳でリサイタルを開き、大成功をおさめ、フルトヴェングラーなどとも共演しヨーロッパでの地位を確立、38歳でニューヨーク・カーネギーホールデビューし、以後はアメリカに本拠地を置いて晩年まで巨匠の名にふさわしい活躍で録音も数多く残しました。

このリストの超絶技巧練習曲の演奏は決定盤のひとつとも言われます。第5曲「鬼火」は昨今多いひたすら速い演奏に慣れた耳には新鮮に感じるほどひとつひとつの音がはっきり歌われます。

噛めば噛むほど・・・の言葉通り、アラウの演奏で聴くリストは心に深く染みるとても魅力的な音楽です。

2/7は諏訪内晶子さんの誕生日

2月7日はヴァイオリニスト諏訪内晶子さんの誕生日。

1990年のチャイコフスキー国際音楽コンクールヴァイオリン部門で史上最年少優勝を果たしたことで知られています。

そのファイナルの演奏でチャイコンことチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を。

赤いドレスが可愛い。。。

2/8はピアニスト ニキタ・マガロフの誕生日。

サンクトペテルブルクで旧グルジア系貴族の家に生まれるも6歳の時に一家はフィンランドに移住、その後パリへ移り、ヴァイオリニストのヨーゼフ・シゲティの伴奏者を務めたことが縁でシゲティの娘と結婚、ジュネーヴに暮らしました。

演奏家として名声を得たのは40歳頃からという言わば大器晩成型。60歳を過ぎて録音されたショパン全集が高く評価されています。

マガロフの演奏は、とても端正で高貴です。
DNAとしての貴族的なプライドと趣味の良さと深い思索、作曲家と作品と音楽への献身・・・
音楽家とはかくあるものという信念を感じます。

1991年79歳、東京文化会館でのリサイタル、演奏の素晴らしさとともに真摯に生きて歳を重ねる素晴らしさに勇気づけられます。。。

2月9日はアメリカ合衆国のピアニスト コンスタンス・キーンの誕生日。

1964年に録音したラフマニノフ前奏曲集が高く評価されました。

1946年25歳の時に、かのホロヴィッツの代役として演奏会に出演し、名誉なことと話題になったり、あのアルトゥール・ルービンシュタインに子供の音楽教育を託されたりしています。

ルービンシュタイン曰く、「その音色、勢い、想像力、それに……信じがたいほどの演奏技巧には吃驚仰天した。思うに、誰だって、ラフマニノフだって、ピアノをこんなに美しく弾けはしない」。

確かに素晴らしいと思いますが、稀に見る強運の持ち主だなという気もします・・・というか、Youtubeの写真見ると、とても美しく魅力的な”女性”だったようで・・・

えぇ、持たざるものの嫉妬だということはよ~くわかっています(笑)

2/10はユジャ・ワンの誕生日

2月10日は北京出身、NY在住の人気ピアニスト ユジャ・ワンの誕生日。

7歳から3年間、北京音楽学校で学び、その後家族でカナダへ移住、15歳からカーティス音楽学校で学び、ラン・ランの教師でもあったゲイリー・グラフマンに師事・・・なのですが、もうユジャ・ワンに関しては、どこで誰に習ったかなどということは話題にもならないくらい他に話題が多すぎます。

稀に見る超絶技巧に勝るとも劣らず注目されるのがその露出度の高い衣裳。。。

私はあまり挑戦的な衣装を見るのが好きではないので、彼女にしてはふつーな衣装で、度肝を抜かれるような「熊蜂の飛行」を。。。

衣裳に気が散らない分、演奏の凄さを堪能できます!?

Inaの音楽カレンダー2月