6月1~10日ゆかりの音楽家たちを紹介しています。
あなたの誕生日にゆかりの音楽家は誰でしょう?
記念日にゆかりの音楽家は?
嬉しい時に聴く音楽は喜びをさらに大きくしてくれて、
凹んだ時に聴く音楽は慰めをもたらしてくれます。
音楽のある毎日で心穏やかに、そして豊かにお過ごしください。
Inaの音楽カレンダーは、Twitterでも毎日ご紹介しています。
Contents
6/1は ヴァイオリニスト シモン・ゴールドベルクの誕生日
6月1日はヴァイオリニスト シモン・ゴールドベルク(Szymon Goldberg)の誕生日。
1909年ポーランドに生まれワルシャワでヴァイオリンを始めたゴールドベルクは、16歳でドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターに就任、20歳でベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターに就任するなど超早熟。
ナチス政権時代にアメリカに移住しデビュー、アジア演奏旅行中日本軍に捕らえられ、1945年までジャワ島での抑留生活を強いられるなど波乱万丈の人生を送りました。
戦後に再渡米し、1953年にアメリカに帰化。
1990年より新日本フィルハーモニー交響楽団の指揮者に就任、最後の夫人は日本人ピアニスト山根美代子さんです。
立山をこよなく愛し彼の地で逝去・・・と実は日本とゆかりの深いゴールドベルクは、指揮ではJ.S.バッハが得意、ヴァイオリンはモーツァルトが得意と言われました。
モーツァルトのヴァイオリンソナタ第23番ニ長調 K 306をどうぞ。
6/2はエドワード・エルガーの誕生日
6月2日はイギリスの作曲家エドワード・エルガー(Sir Edward William Elgar)の誕生日。
1857年生まれのエルガーは、音楽教師でヴァイオリニストとしてキャリアを始め、のちに作曲家・指揮者となります。
広く親しまれている「愛の挨拶」は、妻アリスとの婚約記念に贈った作品。アリスはエルガーの弟子でしたが、婚約当時39歳とエルガーの8歳年上、カトリックのエルガーに対しプロテスタントのアリス、まだ無名の駆け出し音楽家だったエルガーに対し陸軍少将の娘のアリスなど、様々な障壁を乗り越えての婚約⇒結婚でした。
ピアノソロ、ヴァイオリン&ピアノ、チェロ&ピアノ、オーケストラなど様々な版がありますがオリジナルはヴァイオリン&ピアノ、パールマン&サンダースでどうぞ。。。
6/3はヨハン・シュトラウス2世の命日
6月3日は、ワルツ王ヨハン・シュトラウス2世( Johann Strauß II)の命日。
『美しく青きドナウ』、『ウィーンの森の物語』、『皇帝円舞曲』などウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの主要レパートリーを生み出したヨハン・シュトラウス2世は、1899年ウィーンで73歳の生涯を閉じました。
作品番号が付けられた最後の作品『ライムント時代の調べ』作品479をどうぞ。。。
6/4はエフゲニー・ムラヴィンスキーの誕生日
6月4日はロシアの大指揮者エフゲニー・アレクサンドロヴィチ・ムラヴィンスキー(Evgeny Aleksandrovich Mravinsky)の誕生日。
1903年サンクトペテルブルク生まれのカリスマ指揮者は、リハーサルが素晴らしすぎて、本番はこれ以上には絶対ならないからと本番をキャンセルしてしまったというエピソードさえあります。
来日した際にはカレーライスや餃子を召し上がったとの事。。。
チャイコフスキーの第5番凄いのですが、引き込まれてしまうのでBGMには向きません。。。
6/5はマルタ・アルゲリッチの誕生日
6月5日は、マルタ・アルゲリッチ(Maria Martha Argerich)の誕生日。
1941年アルゼンチン・ブエノスアイレスで父方はスペイン、母方はユダヤ人の家庭に生まれたアルゲリッチは3歳になる前にいきなり弾けてしまい、8歳にしてベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番でデビュー、、ブゾーニ国際ピアノコンクールとジュネーブ国際音楽コンクールとショパン国際ピアノコンクールで優勝・・・
演奏の素晴らしさもさることながら、私生活でのエピソードも数知れず・・・
娘の一人が「母アルゲリッチ」を描いた映画を観ましたが、ファンとしては、プライベートがどうであれ演奏が素晴らしければいいのですけれど、3人のお嬢様方にはちょっと同情しましたね。。。
名演は膨大にありますが、2009年のラヴェル ピアノ協奏曲をどうぞ。。。
6/6はアラム・ハチャトリアンの誕生日
6月6日は、アラム・ハチャトゥリアン(Aram Il’ich Khachaturian)の誕生日。
1903年旧ソ連アルメニア(現ジョージア)に生まれたハチャトリアンの音楽はアルメニア・アゼルバイジャン・ジョージアなどコーカサス地方の民族音楽の影響が強く、独特なリズムと強烈かつ大胆なインパクトが特徴。
「剣の舞」も、バレエ音楽「ガイーヌ」も凄いですし、フィギュアスケート浅田真央選手で有名になった「仮面舞踏会」も濃い曲です。
・・・で、私Inaのイチ押しは、ヴァイオリン協奏曲。
同じアルメニア出身のヴァイオリニストセルゲイ・ハチャトゥリアンの演奏でどうぞ。
ちなみに、このふたり、微妙にスペルが違います。
作曲家ハチャトゥリアン:khachaturian
ヴァイオリニストの方は:khachatryan
です。
6/7はヴァイオリニスト レオポルド・アウアーの誕生日
6月7日はレオポルド・アウアー(Leopold Auer)の誕生日。
1845年ハンガリーに生まれたアウアーは、ノーファーでヨーゼフ・ヨアヒムに師事し、23歳でサンクトペテルブルク音楽院で教鞭を執り、のちにアメリカ合衆国に移り、最後はフィラデルフィアでカーティス音楽院で教え、ヴァイオリニストのみならず教育者、指揮者、作曲家として大きな功績を遺しました。
アウアーの弟子には、ジンバリスト、ミッシャ・エルマン、ナタン・ミルシテイン、ヤッシャ・ハイフェッツがいます。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を献呈されるも、演奏不可能と考え演奏を断ったという逸話もあります。
古い演奏ですが72歳ころのブラームス ハンガリー狂詩曲が見つかりました。とても味わい深いです。
6/8はロベルト・シューマンの誕生日
6月8日はロベルト・シューマン(Robert Schumann)の誕生日。
1810年ショパンと同じ年にザクセンに生まれたシューマンは、今さら説明するまでもないロマン派を代表する作曲家。
ピアノ曲、歌曲、交響曲と名曲は沢山ありますが意外に知らない人が多くてもったいないと思うのはピアノ四重奏曲 作品47。
特に第3楽章の美しさはこの世の物とは思えないレベル・・・
ぜひ全曲をどうぞ。
(第3楽章は12’55あたりからです)
6/9はカール・ニールセンの誕生日
6月9日はカール・ニールセン(Carl August Nielsen)の誕生日。
1865年デンマークに生まれたニールセンは、かつてデンマーク100クローネ紙幣にその肖像が描かれていたほどデンマークにとって代表的な作曲家です。
子供の頃、経済的に恵まれない境遇だったためピアノは得意ではなく、ピアノの曲がほとんどないのでピアノ弾きには遠い存在。。。
最も有名なのは、この交響曲第4番 『滅ぼし得ざるもの(不滅)』。
北欧の香りをたっぷり味わえます。
6/10はラルフ・カークパトリックの誕生日
6月10日は、ラルフ・カークパトリック(Ralph Kirkpatrick)の誕生日。
アメリカの音楽学者でチェンバロ奏者としてスカルラッティ研究にこの人抜きでは語れないほどの功績を遺したカークパトリックは1911年に生まれ、ハーヴァード大学をはじめヨーロッパ各地に留学し、1940年からイェール大学の教授に就任。
ドメニコ・スカルラッティの評伝とスカルラッティのソナタから60曲を選んだ校訂版(1953年)を出版し、これらの作品につけられた「カークパトリック番号」(Kk.+数字)は、現代までスカルラッティのチェンバロ・ソナタの標準的な番号付けのひとつになっています(もうひとつロンゴ番号(L.)があります。)
ということでスカルラッティのソナタより、K. 248, 249, 434, 435, 436を聴きましょう。1977年、66歳頃のコンサート録音です。