11月の音楽カレンダー(3)カプースチン、ケンプ、ヒラリー・ハーン、アルカンetc

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クラシックの音楽家たちを紹介する音楽カレンダーです。

好きな人の誕生日は忘れないように、
11/21~30ゆかりの音楽家に想いを馳せましょう。

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毎日クラシック~♪Inaの音楽カレンダー
音楽家たちの誕生日や記念日を紹介する音楽カレンダーです。 素晴らしい作品を生み出してくれた作曲家、 感動的な演奏を聴かせてくれる...


この記事を書いた人
伊奈葉子 / Yoko Ina Piano Teacher

心と頭と身体をチューニングすればピアノはもっと自由に弾けます。演奏向上と故障予防に1日15分のウォーミングアップ。悩めるピアノ弾きを笑顔にするレッスンをしています。詳しいプロフィールはこちら


11/21はゴドフスキーの命日

11/21はピアニスト・作曲家・ピアノ教師レオポルド・ゴドフスキー(Leopold Godowsky)の命日。

生まれたのは現在のリトアニア(当時はロシア)首都ヴィリニュスの近く。

幼少時よりピアノ演奏と音楽理論のレッスンを受け、10歳で演奏活動を開始、14歳でベルリン高等音楽院に入学するも3ヶ月で辞めてしまい、基本的に独学らしいです。

20歳でニューヨーク音楽大学の教師の職を得て、のちにシカゴ音楽院へ、結婚によってアメリカの市民権を得ます。

第一次世界大戦後、脳卒中に倒れ演奏活動にピリオド、1929年の世界大恐慌による多額の負債、息子と妻の死など失意のうちに胃がんで1938年68歳で他界・・・という晩年。

弟子にはネイガウス、ホレヘ・ボレットがいます。

ゴドフスキーと言えば、ショパンのエチュードの超難しい編曲が有名ですが、オリジナル作品も負けずとも劣らぬ難曲。

『ジャワ組曲(フォノラマ〜ピアノのための音紀行)』は1923年、彼が53歳の年にジャワ島を旅行した時の印象をもとに描かれました。

ゴドフスキー特有のポリフォニックと、超絶技巧と、インドネシアの民族的な音楽が融合された作品です。

11/22はカプースチンとフォイアーマンの誕生日

11/22は作曲家でピアニストのニコライ・カプースチンとチェリストのエマーヌエル・フォイアーマンの誕生日。

11/22はカプースチンの誕生日

11/22は作曲家、ピアニスト ニコライ・カプースチン(Nikolai Girshevich Kapustin)の誕生日。

1937年ウクライナ生まれ、クラシックとジャズの融合でとてもユニークな作品を生み出しているカプースチンは、7歳でピアノを始め、モスクワ音楽院でピアノを専攻している時にジャズに興味を持ち始めました。

モスクワ音楽院卒業後、11年間にわかってジャズオーケストラとして各地を演奏旅行した後に、創作に専念、長い間、無名の時代がありましたが、ニコライ・ペトロフ、マルカンドレ・アムラン、スティーヴン・オズボーンたちが彼の作品を取り上げたことで知られるようになりました。

日本でも人気は高く、特にアマチュアピアノコンクールでは必ず誰かが弾いているほど・・・

自身も優れたピアニストだったので、高度な技巧と華やかな演奏効果があり、コンクール向きとも言えます。

自身の演奏で、即興曲 作品66-2をどうぞ。

11/22はチェリスト フォイアーマンの誕生日

11/22は、オーストリア生まれのチェリスト エマーヌエル・フォイアーマン(Emanuel Feuermann)の誕生日。

1902年現ウクライナでアマチュア音楽家の両親の元に生まれ、既に音楽的才能を認められていた兄のデビューのため9歳の時にウィーンへ一家で移住。

15歳の年にライプツィヒ高等音楽院に入学してクレンゲル門下となる。クレンゲルは「私が面倒を見てきた者たちの中で、これほど才能に恵まれた者はいなかった・・・・・・神の恵みを受けた芸術家にして愛すべき若者」とファイアーマンを絶賛。

ベルリン高等音楽院で教鞭をとっていた頃の教え子には齋藤秀雄らがいて、1934年には来日し、各地で演奏会を開催。

ナチスの台頭によりアメリカへ移って間もなく1943年に手術の合併症により39歳の短い生涯を閉じました。

「カザルスは神様だが、フォイアーマンはそれ以上だ」と言ったシャフランをはじめ、チェリストのみならず、ヴァイオリニスト、ピアニストも賞賛を惜しまない存在でした。

チェロと言ったら、まず聴きたいのはドボコンことドボルジャークのチェロ協奏曲。

凄すぎます。。。

11/23はピアニスト エリザーベト・レオンスカヤの誕生日

11/23はピアニスト エリザーベト・レオンスカヤ(Elisabeth Ilinichna Leonskaja)の誕生日。

1945年グルジア生まれ、11歳でベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番をオーケストラと共演、13歳でソロ・リサイタルを行うなど早くから才能を開花させました。

モスクワ音楽院に学び、ロン=ティボー国際コンクール、エリザベート王妃国際音楽コンクールで入賞。

1978年にソ連からウィーンに移住し、翌年のザルツブルク音楽祭にデビュー、成功を収めたことで世界的に知られるようになりました。

モーツァルトのピアノソナタ第15番 ヘ長調K.533/494が有名との事ですが、自然で無垢な音楽が新鮮です。

11/24はヴァイオリニスト レオニード・コーガンの誕生日

11/24は、ウクライナ出身のヴァイオリニスト レオニード・コーガン(Leonid Borisovich Kogan)の誕生日。

1924年ウクライナ生まれ。同郷の親友であるダヴィッド・オイストラフと比べられることが多いですが、晩成だったオイストラフと違い、速くから神童ぶりを発揮しました。

アグレッシブなんですが、しかし、暴力的ではないんですよね。そこが現代のコンクールで聴かれる爆演とは違うところです。

クラシックってやはり貴族的なものを失ってはいけないと思う、カルメン幻想曲です。

11/25はピアニスト ヴィルヘルム・ケンプの誕生日

11/25はピアニスト ヴィルヘルム・ケンプ( Wilhelm Kempff)の誕生日。

1895年ドイツ生まれのケンプは、現代ではピアニストとされていますが、40歳頃までの肩書は「オペラ作曲家」でした。

第二次世界大戦中にムッソリーニに作品を献呈したことが汚点となって作曲家をあきらめることとなり、戦後はピアニストとして活動しますが、それさえもナチスに協力したことで活動を封じられた期間があります。

10回来日した親日家でもあります。

シューマンのピアノ協奏曲がなかなか渋いです。

11/26はピアニスト アール・ワイルドの誕生日

11/26はピアニスト アール・ワイルド(Earl Wild)の誕生日。

1915年ペンシルバニア州ピッツバーグ生まれ、早くから神童と呼ばれ、10代で作曲を始めるなど活躍する中、27歳の年にトスカニーニの招きで、ガーシュウィンの《ラプソディー・イン・ブルー》をオーケストラと初共演、大成功を収めたことで確かな名声を得ました。

第二次世界大戦中は海軍に仕官、退役後は新設されたABC局内ピアニスト・指揮者・作曲家として53歳まで活動。

高齢になっても確かな技術で演奏活動や録音、そして、世界各地でマスタークラスを主宰していました。

自身によるトランスクリプション(編曲)の演奏が有名なようですが、私はこのリスト『巡礼の年報 第3年』より第4曲「エステ荘の噴水」がとても好きです。

11/27はヴァイオリニスト ヒラリー・ハーンの誕生日

11/27はヴァイオリニスト ヒラリー・ハーンの誕生日。

1979年アメリカバージニア州生まれ、3歳からヴァイオリンを始め、10歳でカーチス音楽院に入学、11歳で初リサイタル、12歳の時にサン=サーンスの「バイオリン協奏曲第3番」でメジャーオーケストラとの初協演。

1999年、アメリカの作曲家エドガー・メイヤーのヴァイオリン協奏曲を初演と録音、2001年にはタイム誌によって”America’s Best Young Classical Musician”と称された。

再生回数が2000万回になろうとしているメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲をどうぞ。

11/28はアントン・ルビンシュタインの誕生日

11/28は、ロシアのピアニスト、作曲家、指揮者アントン・ルビンシュタイン(Anton Grigoryevich Rubinstein)の誕生日。

1829年ロシア領ポドリスク地方(現モルドバ共和国)生まれ、5歳で母からピアノの手ほどきを受け、9歳で演奏会を開く神童ぶりを表しパリ音楽院への入学を目指すも失敗。

サル・エラールで演奏会を開いたのが縁でショパン、リストと面識を持ち、ヨーロッパからロシアにかけて演奏会を開いて成功を収めます。

ロシアのみならず、ヨーロッパやアメリカで活躍し、ロシアのピアニストとして初めて世界的名声を博しました。

また、1862年にロシア最初の専門的な音楽教育機関であるサンクトペテルブルク音楽院を創設、1859年にはロシア音楽協会を創設し、教育者としても大きな功績を遺しました。

大作志向でオペラ、交響曲など長大な作品を描きましたが、現在ではほとんど演奏される機会はありません。

とは言え、ピアノ弾きなら誰でも知っている「ルビンシュタインのメロディー」を聴くと、大らかで洒落た人であることが伺われます。

チェルカスキーの素敵な演奏でどうぞ。

11/29は日本で初めて日本人による第九が演奏された日

11/29は、ベートーヴェンの交響曲第九番の公式初演とされる日です。

1924年11月29・30日に、東京音楽学校(現・東京芸術大学の母体)のメンバーによって、ドイツ人教授、グスタフ・クローンの指揮で演奏したとされています。

その演奏の記録はさすがに見つかりませんでしたので、カラヤン&ベルリンフィルでどうぞ。

日本で年末に第九が演奏されるようになったのは、大編成で合唱まで登場するため集客できる=チケットが売れる=収入になる=お餅が買えて年が越せるという切実な事情がありました。

この話、その昔あったNHK「音楽の広場」で黒柳徹子さんと芥川也寸志さん(あの芥川龍之介の三男で作曲家)でも披露されていました。

黒柳徹子さんのお父様は現N響のコンサートマスターだったんですよね。

11/30はアルカンの誕生日

11/30はパリ出身ユダヤ系ピアニスト・作曲家シャルル=ヴァランタン・アルカン(Alkan, Charles-Valentin)の誕生日。

1813年パリ生まれ。早くから神童ぶりを発揮し、リストやショパンとも交流がありましたがパリ音楽院のピアノ科教授選に敗れたことと親友ショパンの死などで失意に沈み、隠遁生活に入ります。

熱心なユダヤ教の信者だった彼は、その間に聖書やユダヤ教の教典タルムードを研究していたとか、死因は本棚が倒れて下敷きになったとか、いや、ラックの下敷きだとか・・・色々と謎の多い人です。

とは言え、存命中には当時高名な音楽家と盛んに交流していました。

アルカンといえば、アムラン・・・でもいいのですが、ここは2015年に『アルカン ピアノ・コレクション1《交響曲》』のCDを出されたピアニート公爵こと森下唯さんにしましょう。

スケルツォ・フォコーソです。

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