音楽で食べていくためにポップスを弾く?!|題名プロ塾前編

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クラシック長寿番組としてギネスブックにも載っている『題名のない音楽会』・・・

楽しみにしている方多いですよね、もれなく私もです。

4/18放映の「題名プロ塾」はとてもエキサイティングで、学ぶこと、思うことが色々ありましたので綴っておこうと思います。

テレビ朝日「題名のない音楽会」オフィシャルサイト

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この記事を書いた人
伊奈葉子 / Yoko Ina Piano Teacher

音楽と自然と読書とお茶時間をこよなく愛しています。ピアノで故障する人、無駄に苦しむ人をなくし、もっと豊かな音楽を!
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ポップスを上手く弾けないと食えない?!題名プロ塾

4/18(土)放映の『題名プロ塾』は、「本気でプロを目指す!プロとして生き抜く」をテーマに葉加瀬太郎氏がプロとして食べていくハウツー・ノウハウを伝授するというもの。

5人の塾生のうち、3人が次回へ進み、その中の1人はデビューの機会を与えられます。

葉加瀬太郎氏曰く、

プロとして成功するためには、ポップスを上手く弾けないと食えない

ということで、クラシックとポップスの違いを「情熱大陸」を課題曲としてレッスンを通じて解説していきました。

クラシックとポップスの違いはまずビート、リズム|葉加瀬流プロの極意

5人の塾生は芸大、桐朋、バークレーなどでオーソドックスなクラシック・ヴァイオリン教育を受け、コンクール入賞経験も豊富。

それぞれに素晴らしい演奏でしたが、葉加瀬氏のアドバイスによって意識が変わり、その結果としての演奏の変化が興味深かったです。

”葉加瀬流プロの極意”として5人の塾生にそれぞれ伝授されたのは下記の通り。

  1. 常にリズムを意識。常にそこにビートがあることを意識。
  2. ポップスはイン・テンポが基本、その中で揺れる。
  3. どんなに動いても、弓と弦の関係は安定していなければいけない。
  4. 個性を活かす演奏を。
  5. 弦のキャラクターを意識して弾く。

順に解説します。

常にリズムを意識。常にそこにビートがあることを意識

最初の塾生さんへのアドバイスは、

頭の音はポンと出るけれど、伸びている間にエネルギーが止まってしまう。
その間のビートを感じていないから間延びしてしまう。
メロディーを譜面(の音として)だけでなく行間を感じること。
常にそこにビートがあることを意識して。

クラシックだったらメロディーがあってそれについていく感じだけれど、ポップスはリズムセクションがあるから、リズムと一緒に演奏しないとダメ。

ということで、

常にリズムを意識。常にそこにビートがあることを意識。

ポップスはイン・テンポが基本、その中で揺れる

2番目の登場した塾生さんへのアドバイスは、

やりたいことをアピールしていいるのはいいが、気持ちが表に出過ぎで、演奏が前のめりになりすぎている。

クラシックではテンポに抑揚をつけることは”音楽的”と評価されるが、ポップスはイン・テンポが基本、その中で揺れる。

ステップを踏みながら弾く練習でテンポを身体に覚えさせよう(実際にステップ踏みながら演奏)。

イン・テンポの感覚を身につけたらもうちょっと仕事が増えるよ。

ということで、

ポップスはイン・テンポが基本、その中で揺れる。

どんなに動いても、弓と弦の関係は安定していなければいけない

3番目の塾生さんへのアドバイスは、

身体をダンスと同じように表現していていて、それはいいんだけど、どんなに動いても、弓と弦の関係は安定していなければいけない。そうしないとパフォーマンスに集中するあまり、音がぶれてしまう。

ということで、

どんなに動いても、弓と弦の関係は安定していなければいけない。

個性を活かす演奏を

4番目に登場した塾生は永田諭志さん。
私はこの方の演奏が一番好きでした。

葉加瀬氏のアドバイスは

エレガントに弾くなら、今やっていることをもっと弓の先でやる。個性を活かす演奏を。ジャズヴァイオリンの神様と呼ばれたステファン・グラッペリのように優雅に演奏してみては?とにかく、グラッペリを聴いてみて!

恥かしながらステファン・グラッペリを知らないのでググってみました。

 

独特の音色は、なるほど弓の先1/3で弾くことによって生まれているんですね。あと、確かにエレガンスで葉加瀬氏のスタイルとは違います。

葉加瀬氏も、”僕とは違うけれど・・・”とおっしゃっていて、要するに葉加瀬氏のように(ある意味)ガリガリ弾くのはやめた方がいい、自分を活かすところ、目指すところは別でしょうという意味だと感じました。

・・・こういうアドバイスができる葉加瀬氏、凄い!!
あらためて尊敬しました。

ということで、

個性を活かす演奏を。

弦のキャラクターを意識して弾く

最後に登場した塾生さんはバークレーで学び現在は会社員。5時起きで出勤前に練習、演奏活動したい気持ちは変わらないと語る方。

葉加瀬氏のアドバイスは、

僕はフィンガリングに物凄くこだわっている。なぜなら、4本の弦で音色が違うので、それをつなげたいという思いがある。
(特に)E線はとてもシャープに聴こえるので、A線とE線をひとつのメロディーで使うとガラっと変わってしまう。
例)レ・ミ・ファまでA線、レ・ミをA線・ファをE線。

弦のキャラクターを意識して弾く。

ということで、

弦のキャラクターを意識して弾く。

仕事が欲しいなら目立つこと

5人の塾生たちは、みなさん

音楽で食べていきたい!

という熱い想いで「題名プロ塾」に参加しています。

それに対しての答えのひとつとして葉加瀬氏が語ったのは、

僕が君くらいの歳(20代前半)の頃には目立つことしか考えていなかった。仕事が欲しいなら目立つことだね。

・・・アイツと仕事したら楽しいねと言われ、それが30年続いているだけ。

でした。

この言葉が暗に示しているのは、

先生の言うことを聞いて”いい生徒”でいるだけじゃダメだよ!

だと私は思いました。

”ポップスを弾くのは仕事が欲しいから”という理由だけではダメ

さて、5人の塾生のうち合格は3名。

葉加瀬氏は、「経験値、アピールの面白さ」が選考基準と語っていました。

それと同じなのか、違うのか・・・わかりませんが、私が感じたのは、

仕事が欲しいから、音楽で食べていきたいから、という理由だけでポップスに手を出してもダメだよね~。。。

ということです。

やっぱり、演奏する本人の心が動かないと、聴いていて伝わらないんですよね。

それは音程がどうの、ボーイングがどうの、という技術とは別の問題です。クラシックであろうがポップスであろうが、その作品に自分が共感していて心が動くからそれが演奏になる・・・というものでなければ聴く人の心を動かすことはできません。

人の心を動かせなければ、ファンもつかないし、チケットも売れないし、すなわち需要がないということですから”仕事”としての依頼を受けるのは無理です。

音楽を愛する人なら、音楽の仕事をしていきたい、音楽で食べていきたいと考えるのは当然です。一方で、音楽家を取り巻く環境が厳しく、難しいのが現実です。

それでも、自分は何者で、何を持っていて、何を目指すのか、よく考えないと結局上手くいきません。

今日の塾生の方々の演奏を聴いていて、ホントに『情熱大陸』を弾きたいと思って弾いていた方ばかりではないのは、聴く人が聴けばすぐにわかります。

そして、弾いている本人が思っている以上に聴く人はそういうことに敏感なんですよ、残酷なほどに。。。

日本で音楽家として生きるのはとても難しいのが現実です。

それでも、音楽を愛するなら何とか自分の音楽を育てて行って欲しいな~と思います。。。

 

番組最後の「偉人たちが遺した言葉」コーナー、今日はこれ、

音楽は魂を揺さぶらなきゃダメ。
どんなジャンルの音楽でもいいものは必ずそうなる。
葉加瀬太郎

ホントにそうだと思います。

来週の後編が楽しみです。。。

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最終的にデビューするのは誰なのか、興味あるところですが・・・

私の予想は、林周雅さんです。

 

でも、個人的に好きなのは、永田諭志さんです。。。

 

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