
天中殺、空亡、大殺界・・・ こんな言葉を聞いた事ありますか?
何だか、怖い字が使われていて恐ろしい感じがしますよね。
本を見ると、こんな風に書かれていたりします。
新しい事を始めちゃいけない
良くないことが起こる
何事も思い通りに行かない大変な時・・・
なんだか脅かされます。
でも、どうしてそうなのか、その根拠はどこにも書かれていません。
どうしてかと言うと、 根拠はないからです。
占いは言葉で語られたフィクションの世界です。
占いは世界を語る言葉、ことばがあるから考えることができる
物事を考えるには、言葉が必要です。
ことばがあるから、色んなことを考えることができます。
身近の頭のいい人を思い浮かべてみてください。その人は色んなことを知っていて色んな考えができでしょう。それは言葉を巧みに使うことができるからです。ことばはとても大切なのです。
科学とは世界を記述するためのことばなのである。by ブロノフスキー
陰陽五行や算命学などの占いは、自然の摂理を語り、人とは何かを考える言葉として古代中国で生まれました。
占いは世界を語ることばなのです。
占いは暦の上の閉じた世界
陰陽五行、算命学、四柱推命などの占いが何かというと、「暦」の上に成り立っています。
暦とは何か、よくニュースなどでこんなことを聞きますよね。
暦の上では立冬、今日から冬です・・・
普段スケジュールに使うカレンダーとは別に暦というものがあります。
たとえば、今年2016年は申年です。正確には「丙申(ひのえさる)」と言います。丙は十干、申は十二支です。
十干とは 甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸
十二支とは 子・丑・寅・卯・辰・巳・午・羊・申・酉・戌・亥
暦は、この十干十二支(じゅっかんじゅうにし)で月日を表したカレンダーなのです。
2016年11月7日を暦で表すと、こうなります。
丙申(ひのえ さる) 2016年
己亥(つちのと い) 11月
癸巳(みずのと み) 7日
・・・で、占いの話ですが、陰陽五行や算命学はこの十干十二支の世界でのお話、フィクションなのです。
これらの干支の関係から表を作り、読み解いていきます。
(この表は、四柱推命では「命式」「命式表」、算命学では「人体星図」、「人体星座表」と呼ばれます)
天中殺って何?
占いでよく話題になるのが、天中殺、大殺界、空亡です。
この3つは、基本的にほぼ同じものを表しています。
天中殺を簡単に説明するとこういう事です。
お芝居の役が10あり、演じたい人が12人います。
10人には役がありますが、残りの2人は役につけないのでお芝居で演じる事ができず、舞台に出る事ができません。
2人は、控えているしかありません。
野球に例えてみましょう。
グラウンドでゲームできるのは1チーム9人です。
仮にメンバーが12人いても、ゲームに参加できるのは9人です。
3人はベンチにいなければなりません。仮に今、マウンドにいるピッチャーよりもベンチにいる自分の方が上手いと思っても、出て行って投げる事はできません。
ゴロをエラーした内野手を見て、自分ならそんなエラーはしないと勝手にグラウンドに出ていって守備につくわけにはいきません。
人生はお芝居やゲームにたとえられます。お芝居やゲームの舞台で活躍できない時期があるように、人生も「お休み」の期間があるということを天中殺ということばで表しています。
天中殺とはたとえであり、フィクションなのです。
人生はお芝居であり、ゲームでもあります
野球というゲームで、ベンチにいて、打席に立ったり、守備についたりする事ができない時があるように、 人生というゲームにもまた、物事に直接関われず、ただ見ている時期があるんですよ、という教えが天中殺の教えです。
ベンチで見ている間に、きっと多くの気づきや学びがあるように・・・ 人生もまた、時に休んで気づきや学びを得るのが大切で、そういう時期がやってくるようにできている・・・
それは、算命学という考え方の中で成り立っている話です。いわばフィクション。
そのフィクションに照らして現実を見た時に、イマジネーションとインスピレーションが生まれます。
決して生年月日で人生が決まるわけではありません。天中殺は考え方でしかありません。そういう考え方を参考にして自分の人生や物事を考えるのです。
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⇒ 算命学や陰陽五行思想が教えるのは物事を関係と流れ(循環)で説明すること
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