ピアノは椅子に座って弾きますが・・・
カフェの椅子に座るのと、
ピアノを弾くために座るのとは全く違います。
ピアノ演奏において〈座る〉は、演奏フォームです。
ミスタッチが多い、
速い動きが苦手、
跳躍が上手くいかない・・・
などの悩みの原因は指がどーのというより、
そもそも「全身のバランス」や使い方が悪いケースがほとんどです。
『ゆりかごのムーブメント』は、
ピアノを弾くフォームとしての《座る》を向上させ、
- 全身のバランスの向上
- 安定したテクニックの基礎
などの効果があります。
《座る》というフォーム
ピアノを弾く演奏フォームとしての「座る」ポイントは3点です。
- 足が床に吸い付くように安定している
- 膝が足先と同じ方向を向いている(膝は離れている)
- 座骨の上で上体がバランスをとっている
詳しくは 《ピアノ演奏フォームとしての座り方3つのポイント》
床に足裏が磁石で吸い付いているように感じましょう。
座骨の上で上体がバランスをとれば自然にお腹に力が入る
下半身の安定を感じたら、座骨の丸みを感じ、その上に上体がすっと伸びていくイメージで座ります。
座骨の上で上体がバランスをとると、自然にお腹(丹田)に力が入ります。
お腹に力を「入れる」のではありません。
力が自然に集まります。
お腹に力があると、首や肩が楽になります。
いわば、「脱力」。
脱力は、使うべき筋肉を使って、バランスが取れていれば、必然なのです。
座骨の丸みに沿ってゆらゆら揺れる
座骨の上に上体がすっと伸びたら、
息を吐きながら、
座骨の丸みに沿って後ろへ重心を移動します。
ゆっくりとごくわずか、スムーズに後傾します。
慣れないとガクっと倒れたり、カクカク動いたりします。
ゆっくりスムーズに動くには注意深くコントロールしなければならないことがわかります。
バランスをとるってどういうことか体感できますよ。
後傾したら、息を吸いながらニュートラルな位置へ戻し、
息を吐きながら、前へ移動します。
座骨の丸みに沿ったわずかな動きで、
前傾すると腰や背中の筋肉がどうなるか体感できます。
後傾と前傾をゆらゆらとゆりかごやゆり椅子が揺れるイメージ4セットを目安に行います。
『ゆりかごのムーブメント』は、
安定した演奏のために、実はとても大切な骨盤周りの動きやバランスを洗練させることに役立ちます。
本番前のルーティンとしても必須です。
さて、ボディワークはここまで・・・
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