上達は座り方から|ピアノ演奏フォームとしての座り方3つのポイント

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ピアノは椅子に座って弾きます。

つまり・・・

座る姿勢は、演奏フォームです!

スポーツ選手がフォームを変えて、見違えるよい成績をあげるようになったというニュースをよく目にしますが・・・

ピアノ弾きも、実は椅子に座るという演奏フォームを改善するだけで見違えるほど音が変わり、演奏もぐっとよくなります。

座るというフォームは全てを決める最初の一歩。

脱力ができない、
肩が凝る、
首や背中や腰が痛い・・・

これらの問題も、座るという演奏フォームが
ちゃんとしていないために起こっています。

座るという演奏フォームをもっと大切に考えましょう。

ピアノを弾く時の座るという演奏フォームで大切なことは3つ、すなわち、

足裏、膝、座骨

です。

演奏フォームの基本として押さえたい3つのポイントをご紹介します。


この記事を書いた人
伊奈葉子 / Yoko Ina Piano Teacher

心と頭と身体をチューニングすればピアノはもっと自由に弾けます。演奏向上と故障予防に1日15分のウォーミングアップ。悩めるピアノ弾きを笑顔にするレッスンをしています。詳しいプロフィールはこちら


床に足が着いている

演奏フォームとしての「座る」姿勢でまず大切なのは

床に足が着いていることです。

「浮足立つ」って、落ち着かず不安定で、要するにダメなことを示していますよね。

「地に足が着く」というのは、安定していてよい意味で使われます。
「床に足が着いている」のは、ピアノを弾く時にとても大切なことです。

「足が床にあたかも磁石で吸い付いているように」と表現する人もいます。

ペダルを使う時にも、かかとは床をとらえましょう。

足裏で床を捉えている感覚を大切にしましょうね。

譜読みや部分練習などペダルを使わない時には、ペダルから足を外して、しっかり床を足裏で感じることを習慣にしたいものです。

膝は足先と同じ方向、すなわち膝は開いている

演奏フォームとしての「座る」姿勢、2つ目のポイントは、

膝が足先と同じ方向を向くことです。

膝と足先が同じ方向を向くということは、
ピアノを弾く時には、膝は離れるということです。

男性にとって、これは当たり前のことかもしれませんが・・・

女性の中には、大問題だという方がいらっしゃるかもしれません。

膝を揃えてお行儀よく座ることが習慣になっていると、
ピアノを弾く時にも膝をくっつけたままの人がいます。

・・・というか、

私もず~~~っと長い間そうでした。

私の母は、座る時に必ず膝をくっつけることに、とても厳しい人でした。

私にとって、

座る=膝をくっつける

だったので、ピアノを弾く時にも膝をくっつけたまま弾いていて、膝を離して座って弾くことにはじめてチャレンジしたのは40歳を過ぎてからです。

膝を離して座ることには、罪悪感というか羞恥心というか・・・とにかく違和感や抵抗があって、慣れるのにとても時間がかかりました。

そもそも、大人になってから楽器を始めるならチェロがおすすめなんて記事を書いておきながら、私自身はなぜチェロを弾く気にならないかといったら、チェロは足を開かないと弾けないからです。。。

しかし、試してみてください。

膝を足先と同じ方向に向けて、
両膝の間が自然に離れるように座る場合と、

膝をくっ付けて座る場合、

両方を試すと、違いに気づくはずです。

何が違うかと言うと・・・

膝をくっ付けると、もれなく肩をはじめ、身体に力が入ります。

演奏する前から肩に余分な力が入っていて良いことなどひとつもありませんよね。

膝は足先と同じ方向を向け、両膝は離して座りましょう。

写真はわかりやすいようにパンツで撮りましたが、スカートならそんなに気になりません。

上:膝がくっついている。
下・膝は離れている。

大したことないですよね。

くっつけていた膝を離すことに抵抗のある方、

気持ちはよ~くわかります。
私もそうでしたから・・・

でも、そこを乗り越えてください。

ピアノを弾く時には膝を離すことで、演奏も格段によくなることを実感する日が早晩訪れます。

椅子に座ると言っても、電車やカフェで座るのとは違います。

ピアノを弾く時の座る姿勢は演奏フォームなのです。

チェロを演奏するために足を開くとか、
バレエで足を開くポジション(2番ポジション)と同じです。

坐骨の上で上体がバランスをとれば背骨は上に伸びる

床に足が着き、
膝が足先と同じ方向を向いたら、

いよいよ、椅子の座面に乗っかるお尻の問題です。

人間の身体って素晴らしくて、座るための骨があるのです。

その名もずばり「坐骨」。

座骨が椅子の座面に接していて、その上で上体がバランスをとるように座りましょう。

座骨の上で上体がバランスをとっていれば、

自然に骨盤が立ち、
お腹に力が集まり、
背骨はすっと伸び、
胸が開き、
腕が自由になり
頭が上がります。

自由な腕、それがすなわち、一般に言われている

脱力です。

座るフォームがちゃんとしていれば、

背中も、肩も、首も、腕も、手首も、指も・・・

余分な力が入る余地がありません。

低音域を弾く時にも、座骨の上でバランスをとっていれば腕は自由になります。

椅子の高さとピアノとの距離も座り方次第

さて、実際にピアノを演奏する時には、鍵盤と指の関係が問題になります。

すなわち、椅子の高さとピアノとの距離。

基本は、2つです。

  • 肘から指先のラインが床と平行になること。
  • ピアノとの距離は、腕が自由に鍵盤上を行き来できるところ。

これらも、上記の3点の演奏フォームとしての座り方がきちんと出来ていれば、自然としっくりくる位置が決まります。

逆に言えば、ちゃんと座ることができていないと、腕の位置も指の位置も決めることができません。

何事も根本が大切なのです。

足裏・膝・座骨が原則通りなら、上体はすっと伸びて腕も自由になります。

まとめ|演奏フォームとしての「座る」姿勢3つのポイント

では、まとめましょう。

ピアノを弾く時の座る姿勢は、演奏フォームです。

スポーツ選手を見ればわかるように、フォームは全てを決めます。

ピアノを演奏するフォームとしての「座る」姿勢で大切なポイントは3つです。

  1. 足裏:床に足が着いている
  2. 膝:膝は足先と同じ方向、すなわち膝は開いている
  3. 座骨・坐骨の上で上体がバランスをとれば背骨は上に伸びる

これができれば、背中も肩も首も腕も手首も指も・・・余分な力が入る余地がありません。

痛みや故障の予防、疲れの軽減につながりますし、何よりいい演奏に直結します。

椅子の高さやピアノとの距離も、演奏フォームがきちんとしていれば、自ずとしっくり来るところがわかるはずです。

Attention!
この記事は、レッスンで行っていることをご紹介するもので、独習を可能にするものではありません。
心身メソッドや運動の心得のない方が(自己流で)形だけを真似て行うことは、効果がないばかりでなく、故障のリスクがあります。
ご興味をお持ちの方はレッスンを受講くださいますようご案内申し上げます。
効果を実感していただくことができますようにわかりやすく丁寧に指導いたします。
⇒ レッスンのご案内はこちら

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