5月5日は端午の節句|乙女の女子会から男の子のお祝いへ

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五月晴れの空に泳ぐ鯉のぼり。

5月5日は端午の節句ですね。

3月3日のひな祭りが女の子のお祭りなら、

5月5日は男の子のお祭り・・・

というのが現代の常識ですが、実は端午の節句の始まりは乙女の女子会でした。

え~!!と驚きの端午の節句を解説します。


この記事を書いた人
伊奈葉子 / Yoko Ina Piano Teacher

心と頭と身体をチューニングすればピアノはもっと自由に弾けます。演奏向上と故障予防に1日15分のウォーミングアップ。悩めるピアノ弾きを笑顔にするレッスンをしています。詳しいプロフィールはこちら


端午の節句とは?

「端午」とは“月のはじめの午(うま)の日”という意味。

旧暦の5月は”午の月”です。

午(ご)と五(ご)が同じ音なので5月5日を祝うようになりました。
なお、旧暦の5月とは現在のカレンダーでは6月にあたります。

現代の暦では、5月は「巳(み)の月」、6月が「午(うま)の月」です。

つまり、5月5日を”端午の節句”というのは、形式だけが残ったもの。

ややこしいですよね・・・

暦の話はわかりにくいので「はあ~???」な方は、どうか寛大なお心でスルーして、先をお楽しみください。

そもそも端午の節句は乙女の女子会だった

3月3日が女の子のお祭りで、5月5日は男の子のお祭り。

今ではそのように知られていますが、そもそも、端午の節句は田植えをする早乙女のための特別な日でした。

端午の節句は田植えに臨む乙女たちの女子会だった

古来日本では、田植えは神聖なものとされ、純潔の若い女性がするものでした。

田植えの前には、一定期間心身を清める「物忌み」をしており、これに「端午の節供」が結びついたのです。

田植えに臨む女性たちは菖蒲や蓬で屋根を葺いた小屋に一晩こもり、菖蒲酒を飲んで穢れを祓う・・・

つまりは「女子会」。

女性のための嬉しい日でした。

菖蒲が勝負と縁起を担ぎ男の子のお祭りになったのは江戸時代

pakutaso.com

時代は移り、武士の時代・・・

「菖蒲」が「勝負」に通じるとして、端午の節句は男の子のお祭りに変わっていきました。

江戸幕府によって五節供のひとつに定められると、男の子の強く逞しい成長と立身出世を願う行事として定着していったのです。

「子どもの日」は子どもの幸福を願うとともに母に感謝する日


子どもの日となったのは、昭和23年。

「国民の祝日に関する法律」で「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日となりました。

これを読んではじめて知ったのですが、「子どもの日」は、母に感謝する日でもあるのですね。

意外に知られていないのではないでしょうか。

法律上は、男女の区別なく「子どもの日」として祝日になっていますが、世間では男の子のお祭りですよね。

・・・子どもの頃、端午の節句は休日なのに、桃の節句は平日で学校に行かなければならないのが、とても不満でした。

鯉のぼり

鯉のぼりは、鯉が滝を昇って龍になったという「登龍門」伝説に由来します。

鯉は立身出世のシンボルとされました。
江戸時代、武家では男の子が生まれると、印として幟(のぼり)を立てました。

それを町人たちが真似て、和紙で鯉の幟を作って揚げたのが始まりと言われています。
男の子が生まれるかどうかが家の存続に関わり、その子が立派に育って出世してくれるかどうかがその家の繁栄の鍵を握っていた時代に生まれた習わしであることを象徴しています。

Taro鯉のぼり @川崎市岡本太郎美術館

菖蒲(しょうぶ)

 「こどもの日」「端午の節供」には、菖蒲湯に入るという習わしがあります。

「端午の節供」は、「菖蒲の節供」ともいわれ、本来は菖蒲による厄祓い行事でした。

なお、花の美しいのも菖蒲と呼ばれますが、このふたつは別ものです。

  • 花菖蒲:アヤメ科の植物で花を愛でる。
  • 菖蒲:サトイモ科の植物。

葉を煎じれば腹痛に効き、茎は血行促進、根は解熱や傷薬になると重宝がられてきたそうです。

菖蒲は香り豊かで風情があるばかりでなく、厄除け効果も抜群です。
スーパーには、菖蒲湯セットが売り出されます。


菖蒲湯に浸かって厄払いをしましょう。

端午の節句の食

お祭りに欠かせない行事食。

端午の節句と言えば、粽(ちまき)と柏餅ですね。

粽(ちまき)

5月5日に粽を食べる習わしは、古代中国に始まります。

約2300年前の中国に生きた屈原(くつげん)という有能な政治家が、陰謀により失脚し、川に身を投げ、命を絶ってしまったのが5月5日とされています。

詩人でもあった彼は、その時の思いを長編叙事詩に綴りました。

離騒(りそう)」というその作品は、中国文学の名作といわれているそうです。
民の信頼厚かった彼の死を人々は悼み、命日の5月5日に川へ供物を投げて供養しましたが、供物が屈原のもとに届く前に悪い龍に盗まれてしまいます。

そこで供物のもち米を、龍が苦手だという楝樹(れんじゅ)の葉で包み、邪気を払う五色(赤・青・黄・白・黒)の糸で縛ってから川へ投げたところ、無事に屈原のもとへ届くようになったということです。

こうして、粽は厄除け、魔除けを願う供物となりました。

柏餅(かしわもち)

柏餅は、江戸時代に日本で生まれました。

柏は、昔から神聖な木とされ、新芽が出ないと古い葉が落ちない事から「子供が生まれるまでは親が死なない」、「跡継ぎが絶えない」⇒「子孫繁栄」に結びつき、縁起の良い食べ物となりました。

たねやの柏餅。

左から、こしあん、味噌あん、粒あん(お餅は赤米入り)

お菓子にはお茶。5月と言えば新茶、八十八夜です。

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まとめ

端午とは月の最初の午の日という意味です。

古来、田植え前夜の乙女たちの女子会でしたが、江戸時代に菖蒲が勝負につながるとして男の子のお祭りのお祭りになりました。

鯉のぼりを立てるようになったのも江戸時代から、男児誕生を祝い立身出世の願いが込められています。

5月5日は立夏ですね。

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