アレッサンドロ・タヴェルナ ピアノリサイタル2014

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

アレッサンドロ・タヴェルナ ピアノリサイタルへ武蔵野市民文化会館小ホールへ出かけた。

タヴェルナを初めて聴いたのは、2006年浜コン。
とてもおもしろいピアニストで優勝は難しくてもファイナルは確実だろうと思っていたら、何とセミファイナルで終わってしまい、ネット上でも物議をかもしていたのを思い出す。

その後もあちこちの国際コンクールにエントリーし続けるもなかなか報われず、2009年にロンドン2位、ミネソタ1位、リーズ3位を獲得、その勢いで11月に再度浜コンに出るも、またしてもセミファイナリスト。
この時の演奏は現地で聴いたけれど、全くもって不可解な結果に、何と不運なのだろうと心底気の毒に思った。

しかし、着実にキャリアを重ね、ようやく来日の運びとなり、コンクールではなく演奏会で聴けるのを本当に楽しみにしていた。

チケット1500円ということもあるのか、即日完売となり、昨夜は本当に満席状態だった。

☆プログラム☆

メンデルスゾーン:ヴェニスの舟歌 Op.19-6 (無言歌集より)
ショパン:ヴェニスの謝肉祭 (変奏曲「パガニーニの想い出」)
ラヴェル:海原の小舟 (「鏡」より)
リスト:ヴェネツィアとナポリ (巡礼の年報第2年「イタリア」補遺)
 I.ゴンドラの歌
 II.カンツォーネ
 III.タランテラ
ドビュッシー:喜びの島

  <休憩>

リスト:悲しみのゴンドラ 第2版
ラヴェル:水の戯れ
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章
 I.ロシアの踊り
 II.ペトルーシュカの部屋
 III.謝肉祭

解説冒頭にこうある。

ヴェネツィアをテーマとしたプログラムを演奏したい、とタヴェルナ本人からの強い希望であった。長い間考えていたプログラムだが、今まで一度も演奏する機会がなかった、と言う。なるほど、曲目を眺めてみればお気づきになる通り、ヴェネツィアを、そして水をテーマにした曲が選ばれ、並べられている。

ピアノもイタリアのピアノ「ファツィオリ」で、なるほどな~と思った。

さて、演奏だが、最初の小品2曲は緊張していたらしく硬さが感じられたが、ラヴェル「海原の小舟」あたりからほぐれてきて、リスト「ヴェネツィアとナポリ」では本領発揮。
特に3曲目のタランテラが素晴らしく、こんなにいい曲だったのかとしみじみこの演奏を聴けた喜びをかみしめた。
聴衆も湧き始め、タヴェルナもようやく笑顔が出て、いい感じでドビュッシー「喜びの島」は弾けた演奏だった。

後半のリスト「悲しみのゴンドラ」は一般になじみのない曲にも関らず、聴衆を身じろぎもせずに聴き入らせ深い思索へと引きずりこんだ。

何と言っても圧巻だったのが、ペトルーシュカ。
2006年浜コンセミファイナル以来ストリーミング配信で何度も聴いていたが、当夜の演奏は本当に素晴らしかった。
昨年6月ヴァン・クライバーンコンクールでのヴァディム・ホロデンコの演奏も凄かったが、それに匹敵するか凌ぐほど!
こんな演奏にライブで遭遇できるのは本当に奇跡だと感謝した。

知的で論理的でありながら、リリックで情熱あふれる本当にユニークなピアニストだと感じた。

アンコールは2曲で
ドビュッシー 「水の反映」 (映像第1集より)
グルダ プレイ・ピアノ・プレイ

聴衆は大喜び、そしてタヴェルナも会心の笑みを浮かべる中、ホールが明るくなった。。。